別荘投資とは?メリット&デメリット・収益シミュレーションと知っておきたいポイント

憧れのリゾート地に別荘を持ってみたいと思っても、「頻繁には使わないし、もったいないかも……」と考えて別荘購入に踏み出せない方も多いです。しかし、別荘は所有するだけでなく、投資で活用する方法もあります。オーナーが使わない期間、別荘を収益化できれば、もったいないという考え方は変わってくるでしょう。

この記事では、そもそも別荘投資とは何か、別荘投資にはどのようなメリット・デメリットがあるのかを解説していきます。気になる収益シミュレーションや収益化に関する注意点も解説するので、別荘の購入を考えている方はご参考ください。

この記事を特に読んでほしい人:

  • 別荘投資とは何か知りたい人
  • 別荘投資のメリット・デメリットを知りたい人
  • 別荘投資の始め方を知りたい人

この記事を読んでわかること:

  • 使わない期間を収益化するのが別荘投資
  • 別荘投資にはメリット・デメリットがある
  • 素人がゼロから始めるのは難しいので専門家に相談した方が良い

別荘投資とは?

貸別荘

別荘投資は、オーナーが使わない間は他人に貸し出し、宿泊料を得る投資方法です。

せっかく別荘を所有していても、実際に利用する期間は年間を通して30日前後となることが一般的です。頻繁に使用する人でも年間100日程度で、1年のうち使わずに放置している期間が大半なのです。せっかく素敵な立地に居心地のよい別荘を構えても、少ししか使わないならもったいないと感じる方が多いでしょう。

そこで、オーナーが使用しない期間を他人に貸し出す「貸別荘」です。オーナーだけでは頻繁に利用しない物件を活用し、収益化する投資方法です。

一般的な不動産投資の場合、賃貸でマンションやアパートを数年以上にわたって貸し出すため、賃貸物件をオーナー自身が楽しむことはできません。しかし、貸別荘ならオーナー自身が別荘を楽しめるのがポイントです。自分が別荘を使ってくつろぎ、使わない期間だけ観光客など他人に貸し出すので、不動産を所有する喜びや楽しみも得られます。

収益シミュレーション

実際に別荘投資を始めるとどれくらいの収益が出るのか、シミュレーションしてみましょう。ここでは年間180日貸し出すと想定し、年間の収益を計算していきます。

ハイシーズンとそうでない期間とで宿泊料に差をつけられますが、今回は平均化して1泊2万円とします。180日間貸し出すと、年間の売上は360万円となります。

弊社合同会社ShakeHandsの場合、売上の20%が宿泊客への対応や別荘の清掃を行う管理会社への手数料とすると、オーナーの収益は80%です。360万円の80%なので、収益は360万円×80%=288万円となります。

ここから、固定資産税や住民税、その他経費の支払いが発生します。これらの支出を多めに見積もって100万円としても、年間188万円の利益が得られます。物件の購入価格が3,000万円だった場合、利回りは約6%(=188万円/3,000万円)です。マンションなど一般的な不動産投資でも利回りは5%~7%ほどが目安なので、この仮定であれば一般的な不動産投資と同程度の収益が見込めます。

サラリーマンの方は、本業で年収を200万円も高めるのは非常に難しいことではないでしょうか?しかし、投資を始めれば大きな収入アップが期待できるのです。

なお、さらなる収益アップのためには、宿泊料を上げたり、稼働日数を上げたりすることが考えられます。立地の良さや建物の広さなどによっては、宿泊料はもう少し高められる可能性があります。稼働日数は、民泊新法では年間180日が最長の貸出期間となっています。180日よりも稼働日数を増やしたい場合、旅館業の資格を取得する必要があります。

別荘投資のメリット

別荘投資で最も目につくメリットは、オーナーが使わない期間に収益化できて別荘が無駄にならないことですが、他にもメリットがあります。次の3つのメリットについて、詳しく解説していきます。

  • 売上をコストの支払いに充てられる
  • 空き巣や放火の被害に遭いにくい
  • 管理・清掃を任せられる

人によっては、収益化よりもこれらのメリットの方が大きいと感じられるかもしれません。それぞれのメリットについて理解を深めていきましょう。

売上をコストの支払いに充てられる

収益化できれば、別荘を所有するための各種コストの支払いに収益を充てられるようになります。

別荘を所有すると、固定資産税や都市計画税、住民税といった税金、ローンの返済や金利などのコストがかかります。電気、ガス、水道は基本料金が発生することが一般的なので、まったく別荘を使わなくても一定の支出が生じます。さらに、遠隔地に別荘を構えたら新幹線や飛行機など交通費も高額になりがちです。

このように、別荘を所有するとランニングコストの負担が発生します。使用頻度の低い別荘に大きなコストをかけるのは、もったいないと感じる方も多いでしょう。

しかし、別荘投資によって別荘自体を収益化できれば、投資の利益をコストの支払いに充てられるようになるため、コストの負担は軽くなります。別荘投資の収益はまずランニングコストの支払いに充て、コストを上回る収益が出れば自由に使える自分の収入になるというイメージです。

空き巣や放火の被害に遭いにくい

別荘投資には、空き巣や放火の被害に遭いにくいというメリットもあります。宿泊客が頻繁に出入りして、無人の期間が少なくなるためです。

オーナーがときどきしか出入りしない別荘だと、無人の期間がかなり多くなってしまいます。1年のうちほとんどが無人だと、空き巣や放火の被害に遭いやすくなってしまいます。特に空き巣は気をつけなければなりません。自分が別荘でくつろぐ環境を整えるため、高価な家具や美術品を置いているオーナーも多いですが、こうした高級品は空き巣に狙われる可能性が高いです。

そこで、別荘投資を始めて貸別荘にすれば、無人の期間を少なくできます。犯罪者は人の出入りが多い家を避ける傾向にあるので、貸別荘は防犯にも好都合だといえます。

管理・清掃を任せられる

別荘投資を始めると、多くの方は管理会社に事務作業を委託するので、管理や清掃を任せられるメリットがあります。

管理会社は文字通り不動産の管理をしてくれる会社のことで、貸別荘の管理会社は宿泊客の予約やトラブル対応などを行ってくれます。清掃やメンテナンスも任せられ、ホテルと同様に清潔で住み心地の良い状態をキープしてくれます。

これは貸別荘の宿泊客だけでなく、別荘のオーナーにとっても大きなメリットです。オーナーが別荘を訪れたときも、清掃が行き届いた状態になっているからです。

別荘投資をせずオーナーだけで不動産を管理している場合、別荘に到着してから最初にやることが清掃ということもあります。不在の間に窓が割れて室内に大量のごみが入り込んでいた場合などは、休息を取るために別荘に来たはずなのに、清掃のためにヘトヘトになってしまうといったこともあるのです。

その点、管理会社に管理や清掃を任せれば、オーナーの負担が減って快適に別荘を楽しめるようになります。管理会社の存在は宿泊客のためだけでなく、オーナーのためでもあるのです。

管理会社は別荘の土地のことを理解している会社に任せるのがおすすめです。たとえば、沖縄は台風の通り道なので、庭やバルコニーのテーブルやチェアが吹き飛ばされる恐れがあります。沖縄の天候を理解している管理会社なら、台風が襲来する前に屋外のものを室内に移動させるといったきめ細かい対応もしてくれます。

別荘投資のデメリット

メリットが多い別荘投資ですが、デメリットもあります。主なデメリットとしては、次の3つが挙げられます。

  • オーナーも予約が必要
  • 税金の支払いが必要
  • 民泊が制限されている地域もある

収益化などのメリットと比較し、自分にとってメリットとデメリットのどちらが大きいのか、よく検討しましょう。

オーナーも予約が必要

別荘投資を始めて貸別荘にする場合、オーナーも予約を取ってから別荘を利用します。「明日から有休が取れたから、別荘でゆっくりしたいな」と思っても、一般の宿泊客で予約が埋まっていれば別荘を使えないことは理解しておきましょう。

ただし、オーナーは一般客よりも早く予約できる場合が多いです。一般客が2ヶ月前からの予約できるという場合、オーナーは3ヶ月前から予約できるといったように差があるのです。一般客よりも先に予約が取れるので、前もって計画しておけば希望日に宿泊できないことはないでしょう。オーナーと一般客の予約システムは管理会社によって異なるので、委託する前に確認しておくのと良いでしょう。

このように、オーナーも予約が必要なのは別荘投資のデメリットです。オーナーだけが利用する別荘なら予約はいらず、急に現地に行っても別荘を使えますが、貸別荘だと一般の宿泊客もいて必ずしもオーナーが好きな日時に利用できるとは限りません。

税金の支払いが必要

別荘を所有すると、固定資産税や都市計画税(市街区域内に土地や建物を所有している場合に課税)、住民税の支払いをしなければなりません。税額は地域によって異なりますが、負担額が大きくなるケースもあるので、別荘を購入する前に不動産会社に税金の見積もりやシミュレーションを依頼し、納得してから別荘を購入すると良いでしょう。

固定資産税と都市計画税は、セカンドハウスの場合、自治体によっては軽減措置が受けられます。しかし、セカンドハウスは生活拠点があって定期的に使用する第二の家のことです。基本的には、職場の近くの家や、郊外ではあるものの職場にも比較的アクセスしやすい物件が該当します。この記事における別荘は、沖縄などリゾート地に構える別荘のことなので、セカンドハウスには認められない場合が多いと考えられます。よって、固定資産税、都市計画税の軽減措置は受けられないと考えておいた方が良いでしょう。

また、見落としやすいのが住民税です。住民票は自宅のままで別荘には移さない場合でも、一部の住民税がかかります。住民税は均等割と所得割の2つに分かれており、住民票がある居住地には均等割と所得割の両方を支払います。住民票は移していない別荘の方には、均等割のみ課税されます。

税額は自治体によって異なりますが、たとえば沖縄県那覇市の場合、均等割は5,000円(市民税3,500円、県民税1,500円)です。1年で5,000円の支払いなのでそこまで高額ではありませんが、必要なコストとして理解しておきましょう。

別荘を購入する際には、以上のように税金の支払いが必要であることを踏まえ、収益シミュレーションを行いましょう。別荘投資をして自分の収入を増やしたい方も、宿泊料をいくらにすればコストを上回る収益が出るのか、その宿泊料で別荘に泊まりたい人はいるかを検討するために、収益シミュレーションが重要です。

貸別荘が制限されている地域もある

地域によっては民泊や貸別荘が制限されており、貸別荘にできないまたは難しい場合もあります。別荘投資を視野に入れてこれから物件を探す方は、民泊・貸別荘の営業ができるかどうかも不動産会社に相談すると良いでしょう。すでに別荘を所有しており自分の別荘を使って投資を始めたい方は、民泊・貸別訴が制限されているエリアではないか調べたり、専門家に確認したりしてください。

一口に民泊や貸別荘と言っても、1日単位で貸し出す場合と、1ヶ月単位で貸し出すマンスリー型などが想定されます。貸別荘が制限されている軽井沢の場合、不特定の者(宿泊客)に貸し出すには1ヶ月以上の契約が必要となります。1泊2日、2泊3日といった短期間で貸し出すことはできないのです。こうしたエリアで別荘投資をやりたいなら、マンスリー型でも十分な収益が得られるかを別荘購入前にシミュレーションしなければなりません。

また、マンスリー型だとオーナー自身が自由に別荘を使いにくくなるデメリットもあります。自分が利用したいと思っても、1ヶ月以上の長期滞在の宿泊客がいて使えないという事態が考えられるからです。

別荘投資を始めたいなら、制限されている地域ではないか、制限されていても収益の見込みが立つかを考えてから、別荘を購入しましょう。

別荘の収益化に関する注意点

デメリットよりもメリットの方が大きく感じられ、別荘投資を始めたい方のために、続いては始める前に知っておきたい注意点を解説していきます。初心者がすべての注意点に対応するのは難しいので、専門家の力を借りる大切さについても理解を深めてください。

さまざまな経費がかかる

すでに触れたように、別荘投資にはさまざまな経費がかかります。税金やローン、管理費、光熱費、通信費などです。

別荘を所有する前に、これらの経費がどれくらいに上るのかシミュレーションしておきましょう。負担が大きすぎないか、別荘投資の収益で回収が見込めそうかを確認し、納得してから始めることが重要です。

宿泊の需要がある物件を選ぶ必要がある

別荘投資をしたいなら、宿泊客からの需要があるエリアに物件を構える必要があります。せっかく別荘を構えるならオーナーが好きなエリアを選びたいとは思いますが、一般の需要がないエリアだと集客できず収益化が難しくなると考えられます。

宿泊客が来なければ、宿泊料というインカムゲインが手に入りません。上述した経費の支払いを別荘投資の収益で支払えなくなり、本業の給与や事業所得から支払うことになるかもしれません。

別荘投資で収益を出したいなら、宿泊需要のある別荘を所有することも重要です。オーナーの好みも大事ですが、一般的な需要も踏まえて検討しましょう。

売却時に買い手がつく必要がある

都市部などの住宅と異なり、別荘は贅沢品で売却しにくい物件が多いです。将来的に売却してキャピタルゲイン(購入時との差額の利益)を狙う場合は理解しておいた方が良い特徴です。

また、必ずしも購入時よりも高い価格で売れるとは限りません。購入時よりも低い価格での売却となった場合、インカムゲインが十分でなければ投資全体で損失が出る可能性があります。

以上のとおり、別荘投資は初心者がゼロから始めて成功させることは容易ではありません。知識や経験のある専門家にアドバイスをもらいながら進めていくことをおすすめします。別荘投資のノウハウがある「別荘買おうぜ.com」では、物件選びや収益化のアドバイスを行うので、お気軽に相談してください。

まとめ

別荘投資はオーナーが別荘を楽しめることに加え、使わない期間は収益化できるメリットがあります。別荘を持ちたい方にはぜひ検討していただきたい選択肢です。

しかし、初心者がゼロから始めて成功させられるほど簡単ではありません。「別荘買おうぜ.com」には別荘投資のノウハウがあり、物件選びや収益化などのアドバイスを行っているので、お気軽にご相談ください。

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